CV, 履歴書, 職務経歴書

日本で外資系企業を狙った転職活動を行う場合、CV(Curriculum Vitae, 英文履歴書)・日本語履歴書・日本語の職務経歴書の、三点セットを用意してください。通常、CVには連絡先など個人の情報と学歴・職歴と職務内容を記載します。日本語の履歴書は誰しも作成したことがあると思います。日本の履歴書は記載できる情報量が少ないので、日本語の職務経歴書で補うイメージです。

CVを作成する際は、日本語で作成した職務経歴を英訳するということは避けた方が良いです。英語と日本語ではそもそも考え方や重要なポイントが異なるため、多少難しくても、英語の書類は最初から英語で考えて作成することが望ましいです。

ここにCVの例を掲載できれば良いのですが、自分のものを掲載するのは嫌ですし、他所から引っ張ってくるわけにもいかないので、サンプルが載っているおすすめの書籍をご紹介します。『日本人のためのMBAエッセイインタビューキャリア対策 第2版』です。

なぜ急にMBA?と思われる人もいらっしゃるかもしれません。MBA(経営学修士)では応募者の職務経歴も選考の要素となるため、CVを提出するのです。私は今まで様々な書籍やガイドでCVの作り方を調べましたが、本書にある作成法がベストだと思います。

自分の職務上で成し遂げたことを列挙し、それを短縮して、単なる業務内容ではなくachievementのリストとする、という方法は目からウロコでした。中古で買っても5000円くらいする高価な本なのですが、それで自分の転職活動がうまく行くのであれば、安い買い物ではないでしょうか。

もう一冊おすすめ書籍として、『グーグル、アップル、マイクロソフトに就職する方法』を挙げます。こちらはCVの書き方だけでなく、アメリカのテック系企業がどのような考えのもとに人材採用をするのかが示されており、非常に参考になる書籍です。

また、転職活動を始めるとよく目にするようになるのですが、CVには入れるべき「パワー英単語」があります。achieve, conduct, improveなど、何かを「成し遂げた」感を出すための英単語です。上記書籍にも記載されていますし、転職エージェントのアクシアムのウェブサイトからも確認できます。

CVの作成にあたり、最後にネイティブチェックは必ず入れてください。知人に頼める人がいないなら、有料のサービスを利用してでもネイティブチェックを入れることをお勧めします。私たち求職者側からすると、ノンネイティブだから多少のミスや不自然さは大目に見てほしいところですが、企業からすると、応募者が何人であれ、公式な応募書類です。自分の実力ではなく、そんなところで落とされるのはもったいないと思います。

また、CVネイティブスピーカーに添削してもらうと、自分の英語能力を詐称することになるのではないか?実際の業務に過剰な期待をされるのではないか?と思うかもしれません。

私もその点が不安だったため、ネイティブスピーカーで、人を雇う立場にある知人数人に質問したことがあります。彼らの意見は、やはり添削は頼んだ方が良いというものでした。なぜなら、雇用者側は応募書類の添削は誰しもやることだと理解しているし、逆にそれをやっていないと、不完全な書類で応募してきたことになるからマイナスである、ということでした。

日本語の履歴書・職務経歴書作成法は、リクルートエージェントのコンサルティングを受けるなら、そこでガイドがもらえます。日本語の書類作成については、リクルートエージェントの言うことを聞いておけば良いかと思います。(英語CVは、担当者によると思います…。)

応募書類には、嘘は絶対に書かないでください。日本企業応募時には見逃されがち(?)な、「現年収を盛る」「短い職歴を隠す」もNGです。外資系企業の事実関係の確認は厳しく、後でバレ可能性があります。これについては後述します。